令和7年度第2回調布市男女共同参画推進センター運営委員会議事録 要旨 日 時 令和7年7月31日(木)午後6時30分から8時まで 場 所 市民プラザあくろす3階 ホール 出席者(敬称略) 8人      浅野委員,五十嵐委員,片岡委員,金子委員,神永委員,林委員,森下委員,山本委員 事務局 多様性社会・男女共同参画推進課 市川,佐藤,伊藤 傍聴者 1人 1 開会 2 議題 (1) 令和6年第5次調布市男女共同参画推進プランの取組状況に対する意見について ◆事務局より資料3に基づき,第5次調布市男女共同参画推進プラン実施状況を基本目標ごとに説明。    【基本目標1】 E委員 パープルライトアップの期間はいつ頃か。市民意識調査の実施時期と大きく離れてしまうと忘れられてしまうかもという懸念がある。 事務局 パープルライトアップの期間は,あくろすは11月中,たづくりでは11月18日から25日まで実施した。市民意識調査は11月8日から12月5日まで実施していたため,期間として離れているということはない。 B委員 「DVに関する相談窓口を知っている割合」について,10歳代・20歳代の認知率が少し上昇したが,これは,DVが多い年代が10歳代・20歳代のため注目が集まって上昇したものか。年代によってDVの傾向があるのか,またそうであれば,どの年代に対して認知度を向上させたほうがよいのかなどの情報を収集しているか。 事務局 男女共同参画推進センターで行っている相談事業は,DVに限らず利用できるものであるが,全体の利用者でみると,40歳代・50歳代が多い。DVのみの相談で年代別のデータはもっていない。 B委員 10歳代・20歳代は情報などへの感度が高くて知っている割合が上昇したものの,実際の困っている40歳代の人などに実は届きにくいという現状があるのかもしれない。そこに向けて何か発信した方が良いのではないか。 事務局 若い世代に対しては,弁護士によるデートDVについての出前講座を中学校で実施している。昨年度から,電気通信大学でも実施している。庁内の会議体である男女共同参画推進プラン推進協議会では,「もっと上の年齢層向けに周知が必要ではないか」という意見が出た。より広く周知するため,令和7年度から,パンフレットにDVの相談ができる文言をこれまでよりも大きく記載した。また,商業施設でもパンフレットの配架を開始した。これからも広く周知していきたい。 D委員 「DVに関する相談窓口を知っている割合」のポイントが減少しているが,各世代の数字だけでなく,どういう手段で知ったなどの情報は集めているか。 事務局 指標で使っている調査である市民意識調査では分からない。把握する方法を模索していきたい。 A委員 リプロダクティブ・ヘルツ/ライツの観点では,女性が目標値に近い数字となっているが,全体の数値が下がっているということは,男性の部分でマイナスの要素が入っていると読み取れる。性のことは男女あってのことだと思うので,女性の理解が進んでも男性の理解がないことが課題となる。男性側,特に若年層や中高生の男性向けに,こういった観点の講座等を継続的にやっていくことで,少しずつ認知度も上がってくる。中高生向けや大学生向けに啓発ができると,数値が改善していくのではないか。 F委員 調布市全体のDV件数は下がっているのか。下がっているとすればDVの優先順位や関心が下がってきて,これに併せて数値が下がっているのかもしれない。なぜなら,コロナ禍で自宅にいることがDVの起こる要因となった可能性がある。コロナ禍がピークとなり基準値の時点では関心が高かったが,コロナ禍以降は関心そのものが減少傾向になったということもあるのではないか。 事務局 市で受けている相談のうち暴力に関する相談件数は,令和5年度と令和6年度では,横ばいである。 G委員 リプロダクティブ・ヘルツ/ライツについて,他自治体では,生殖器関係のがん検診の数値を目標として掲げている自治体が多いと感じる。アンケートでは,意識の問題になるため,実数が見えないと思う。がん検診の受診率を高めるなどわかりやすい指標があってもよいと感じる。 事務局 現行のプランについては,計画期間の令和8年度までは現行の指標を使用することになるが,来年度,次期プランを策定する中で,御指摘の内容を踏まえながら,検討していきたい。 C委員 「家庭内での性別役割分担意識」ではポイントが上昇し続けている。新たに仕事とダブルケアの両立に関する講座等を実施した効果で数値が上昇していると思うが,このダブルケアに関する講座は年間でどのぐらい実施したのか。 事務局 年間を通して様々なテーマで講座を実施している。その中でダブルケアに関する講座は一回である。参加人数は11人であった。 【基本目標2】 G委員 市民活動支援センターのえんがわ文庫に棚を借りていて,年配の女性の方たちと話す機会があるが,調布市の子育て施策について知っていますかと聞くと,皆さんよく御存じで,市報を読んでいるからとの反応であった。一方,若い方は,市報を読まないということもあってか知らないとのことであった。リーチしたい方に情報をどう届けるのかが課題である。また,「ワーク・ライフ・バランスの実現」では,女性の社会進出は進んでいると思うが,男性には家庭進出,家事・育児に関する意識を持ってもらう必要がある。女性が頑張っている現状があるので,男性に対する家庭進出の意識の醸成をやってもらいたい。 事務局 男性の家事・育児参画は男女共同参画推進センターとしても非常に重要なテーマと認識している。男性が相談しづらいなどの意見もある中,センターでは,パパを対象としたサロンであるグループ相談や,悩みのある男性に個別に御相談をいただく男性のための相談を実施している。また,過去には男性の家事・育児参画をテーマに動画を作成して配信を行っている。 A委員 「女性の活躍推進」では,再就職がテーマとなっているものが多く,ポイントが伸びている。起業や再就職のニーズも一定数あると思うが,共働きで就労を継続する方が増えてきている中では,再就職だけではなく,就労の中でキャリアを継続するための悩みを吐露する相談会や専門のキャリア相談もやってもらいたい。 事務局 男女共同参画推進センターでは,キャリアカウンセラーによる女性のための仕事&生活サポート相談や心理カウンセラーによる働く女性の人生相談を実施している。また,キャリアカウンセラーをファシリテーターとして,毎回テーマを変えてグループ相談を実施している。昨年度は再就職をテーマに実施したが,キャリアを続けていくなかで様々な悩みが出てくると思われるので,工夫しながらテーマ設定を行っていきたい。 B委員 女性の社会進出,男性の家庭進出の話があったが,男性は仕事や会社を言い訳にしてしまう。家庭の中で活動している人が身近にいると,また違うと思う。会社が主体となって,育休だけでなく家事をするための休暇を一日作るというような取組や,去年もやっていたパパの子育てサロンのように身近な人が育児等をやっている姿を見せていくことで,少しずつ意識が変わっていくのではないか。 事務局 今年度実施したパパの子育てサロンの参加者は,皆さん育休を取っている方で,これまでと違う雰囲気で実施できた。育休を取って育児に携わっている人も増えていることから,社会の流れを捉えながら,工夫して実施していきたい。  【基本目標3】 A委員 「あらゆる分野・活動における男女共同参画の推進」の学校の数値が下がっているのが気になる。学生だけに聞いているわけではなく,全ての年代での回答かと思うが,特に学校は,私たちの頃とは変わってきていて,子どもたちを見ていて,男女共同の意識,特に男女差を感じずに育っているところが感じられた。社会に出ると壁にぶち当たるとよく聞くが,学校ではその辺りを感じなくなっていると思っていたなか,ポイントが下がったことに驚いている。次世代が対等であることを当たり前と感じた上で社会に出ていくことが重要なので,ポイントが下がった原因を分析してほしい。 事務局 学校の指標は,年代別にみると若い世代の評価が下がったという結果になっている。若い世代が男女平等と思うことは重要であるので,意識しながら取り組んでいきたい。この部分は庁内の協議会でも議論として挙がった。市としては,小中学生への教育を主に担っているが,男女平等教育を推進していく中で数値が下がったことは,受け止めが難しいものであると認識している。議論の中では,教育そのものは男女平等として行われているが,学校生活の中で,性別によって違ったりしている部分があるなど,教育の少し外側に何か違いがあるのかもしれないという意見もあった。それが何かを把握するのは困難であるが,より詳細に把握する手段を検討していきたい。 G委員 学校,家庭,地域の目標値が異なる理由は。 事務局 あらゆる分野で男女平等を感じられる社会を目指し,プラン策定時の現状値を上回るよう,項目ごとに目標値を定めた。 F委員 男女平等と感じていない人の中では,女性が優遇されていないと感じる人が多い印象があったが,数値を見てみると,男性が優遇されていないと感じる人も一定数いることが分かった。 事務局 男性が優遇されていると回答している割合が多いのは事実であるが,そう答えているのが全て女性というわけではなく,男性も答えている。その逆もある。統計上の一つの数値であるが,様々な意見があると認識している。  【基本目標4】 A委員 職員向けに行っているパパセミナーやワーキングママセミナーが,先ほど言った男性の家庭と仕事の両立や女性のキャリアアップの取組に当たるので,その知見を転用し,市民向けのセミナーなどを担当部署と連携してできるとよい。 事務局 職員向けの事業を参考にしながら人事課とも連携していきたい。 A委員 リアルな先輩と話すことによって庁内のロールモデルをイメージしやくすなると思うので効果的である。また,ロールモデルについて話すことができる専門家がいれば,そういった方のセミナーや講座を実施できるとよい。そのほか,キャリアに悩んでいる人同士で話し合うだけでも,ロールモデルという考え方がでてくるかもしれない。 事務局 人事課は特定事業主として事業を実施している一方,男女共同参画推進センターは市民の方を対象として事業を実施していく位置づけである。民間企業などに情報発信を行っていく中で,活用できる部分については,引き続き人事課とも連携していきたい。  【全体】 委員長 事務局から提案はあるか。 事務局 様々な御意見に感謝申し上げる。いただいた御意見を委員長と相談し,実施状況報告書に掲載する意見として取りまとめたい。 委員長 事務局提案について了承してよいか。 全員 了承。 (2) 女性活躍推進事業について   ◆事務局より資料4に基づき,令和6・7年度のセンター運営委員会で出た意見を踏まえた令和7年度取組案を説明。 委員長 令和7年度の取組案にある市制施行70周年を記念したシンポジウムなどを実施する事業の方向性について了承してよろしいか。 全員 了承。 事務局 具体的内容について御意見があれば連絡をお願いしたい。 3 連絡事項  事務局から次回センター運営委員会を9月頃に開催したい旨の報告。  日程については,後日,メールにて連絡のうえ調整。  事業開催については,メールにて随時お知らせする。  令和7年度下半期事業予定については,次回の運営委員会で報告予定。